ネオマアカデミー Vol.017
皆さんこんにちは。札幌支店の米本晋太朗です。
今回のブログは、私もご紹介しております断熱材“ネオマフォーム”を販売している旭化成建材さんが主催しているウェビナーで、
2/19に開催されました“ネオマアカデミー”に関して書かせていただきます!
ネオマアカデミーに関して簡単に説明をさせていただくと、 “住まい”における温熱の重要性に関して、有識者の方をゲストに呼んで
様々な視点から住宅事業者向けに解説、発信するウェビナーです。
そのゲストは多岐にわたっており、工務店の方だったり大学の教授だったり毎回たくさんの“気づき”を与えてくれるものなのですが、
前回のVol.016と今回のVol.017のゲストが2回にわたって、私も親交の深い札幌市立大学の齊藤雅也先生でした!
齊藤先生は、住まいなどの空間における温熱環境デザインの研究のスペシャリスト。
住まい手の“住みこなし”なども併せてヒトにおける快適の関係性の表現にも長けた方で、
札幌の円山動物園の改修にも携わるなど、多くのプロジェクトに参画されている研究者になります。
そんな齊藤先生が今回お話してくださったテーマは、 “ほどよい不均質を心地よい住まいの価値に変換する” ということで、
パッと聞いた感じ、?が浮かぶ方が多いのではないかと思います!笑
このテーマをかみ砕いて説明すると、家とそこに住まう人は、全ての方がどんな状況でも快適と感じる場面はそうなくて、
一人ひとりが状況に合った快適を感じることが多いという前提があります。
例えば、リビングでくつろいでいるときはポカポカと暖かい方が快適と感じると思いますし、
夜布団で眠るときは少し涼しい方がかえって寝つきが良かったりするのではないでしょうか?
また、窓を開けて自然の風が通るような環境はとても気持ちが良かったりと、家という空間の中であえて不均質さを起こすことで、
より高いレベルの快適に繋げることができるのでは?というテーマです!
このテーマに私が補足を加えなければいけないと思うのは、この“不均質”は断熱性能を高くすることで成立するので、
性能の低い住宅ではそこで感じるのは快適より不快感が勝ってしまう可能性が高いということです。
実はヒトという生き物は非常に環境ストレスに強い生き物で、悪い住環境にも慣れてしまう生き物です。
(マラソンランナーなどが高所トレーニングなどで持久力を向上させるのも同じ要領)
なので、多少の暑いや寒いは着こんだり、我慢することで耐えられてしまうという、、
ですがもちろん体に与える影響は大きいですし、
朝起きて暖房を入れる前の温度が10℃を下回る家に住むことが普通の感覚になってしまっているのは非常に良くないですね。
今回のテーマである“不均質さ”というのは極端な温度差という話ではなく、少ないエネルギーで暖冷房することで家計の負担を抑えつつ、
場面や住まい手に合った室温の幅を持たせつつ、表面温度とのバランスや気流を起こすことでより暮らしに合った温熱環境を作り出すこと。
それがよりレベルの高い快適や満足度向上に繋がってくるのではないか、という考えになります!
弊社の豊平モデルハウスと北25条モデルハウスにおいて温熱環境の測定として比較したものになるのですが、
断熱等級6の豊平モデルを均一に暖める際にかかる光熱費と、断熱等級7の北25条モデルを“ある程度”均一に暖める際にかかる光熱費では、
約2~3倍ほどの差になります!
各モデルには今冬もたくさんの方が見学に来られたのですが、どちらも不快に感じる方はほぼいません。
これは快適という概念は、室温という指標だけではない様々な要素(表面温度や気流)が絡み合うことで生まれるということで、
この結果からも温度という指標だけにとらわれずに暖房手法による表面温度や空調コストなどをトータルで考慮する必要があるのかなと感じました。
多少お金をかけて均一に暖めることを求める方もいれば、出費は抑えて“そこそこ”の均一さで暖めるだけで十分な方もいる、、
※自分は後者寄りな考えですが、 “そこそこ”の度合いの見極めは大事だと考えてます。笑
やはり快適な住宅というものは奥が深いです!
といった感じで、ネオマアカデミーは住まいについてたくさんの気づきや考えることの重要性を与えてくれるものであり、
ここで学んだことをいかにお客様に還元するかが問われるような学びの場となっております。
学んだ内容をなぎの家のお客様に少しでも還元できるよう、社内で内容共有し、今後もしっかり勉強したいと思います!
なぎの家にご興味のある方は、是非お気軽にお問い合わせください。